北陸新幹線新幹線開業までもう20日を切りました(執筆時)。あっという間にこの日を迎えることにはなるとは。北陸では念願の北陸新幹線が開業だと多くの飲食店がのきを揃えオープンし、金沢駅周辺にビルは立ちまくるわでまさにバブルの予感がしています。しかしながら私には全然恩恵が。。仕方あるまい。。
さて、2015年の春、新幹線の開業後、多くの観光客が金沢に来ることが予想されます。その多くの観光客が手にしてくるであろう市販の観光ガイドブック。1,000円位のものを購入して電車の中で見たり、観光しながら見たりするのでしょうがこの観光ガイドブック一つで観光の楽しみ方も大きく変わるのではないかと想像しています。
そこで、本当にどのガイドブックがいいのか？市販のガイドブックがいいのか？はたまた本マガジンのようなWebマガジンがやはり良いのか徹底的に考えようというのが本企画です。
競うポイントはモデルルートがいかにわかりやすく書かれていて、初めて金沢へ来た人にとっても満足していただけるかという点を本メディアが独断と偏見で行わさせていただきます。異論は認めません！
採点ポイント
マップ完成度：マップがわかりやすいかどうか
交通ルート熟考度：交通手段がわかりやすくまとめられているかどうか
これらをまとめて総合ポイント(満点は100点)として一番を決めたいと思います。
今回準備した観光ガイドブックのご紹介
今回準備したガイドブックは5冊。ちょっと年代も幅を取りました。収集してから気づいたのですが出版社がもうほとんど同じじゃないかと。。旺文社にJTBパブリッシング。このどちらかを選ぶという選手権になるとは書き始める今まで気づきませんでした。
ではエントリーのご紹介。順は発行年代順です。
エントリー１．ことりっぷ co-Trip 金沢・北陸 昭文社 2008年 マップ付き
ちょっと小さめの観光ガイドブックです。金沢の雰囲気が出ているおしゃれな作りになっています。紙も和紙っぽい紙質でテカテカの安っぽいガイドブックとは違います。900円くらいで購入ができます。
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エントリー２．るるぶ 金沢能登加賀 JTBパブリッシング 2012年 マップ付き
観光ガイドブックと言ったら「るるぶ」でしょう。このガヤガヤ感！うるさい感じがまさに感動ガイドブックという感じがします。テカテカの紙のいつものガイドブックという感じです。今も多くのシリーズが出ています。
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エントリー３．まっぷる北陸金沢 昭文社 2013年 マップルリンク
雰囲気が「るるぶ」と「まっぷる」が同じでなかなか見分けがつきにくいですが出版社が違います。こちらは旺文社の観光ガイドブックです。まっぷるにはiPhoneやAndroidで利用ができるアプリがついています。こちらはなにげに便利という声もあります。
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エントリー４．ココミル 金沢北陸 JTBパブリッシング 2014年 マップ付き
こちらはなかなかおしゃれなガイドブックです。「とこりっぷ」同様小さいサイズで旅行に携行するにも程よいサイズです。あのうるさい感じのガイドブックと違って落ち着きます。個人的な問題ですが。。すいません m(_ _)m
エントリー５．るるぶ 石川 能登金沢加賀温泉郷 JTBパブリッシング 2015年 マップ付き
こちらも「るるぶ」。石川県も金沢・能登・加賀温泉と観光圏が分かれているのです。その３つをカバーしたのがこの石川県版。金沢だけでは物足りない人がこちらでレンタカーなどを借りて満喫するという内容です。本エントリーではちょっとポイントがずれているかもしれません。
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採点開始！
それではモデルルートに絞って採点を開始します！
エントリー１．ことりっぷ co-Trip 金沢・北陸 昭文社 2008年 マップ付き
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「ことりっぷ co-Trip 金沢・北陸 旺文社」のモデルルートは
2 兼六園 → 徒歩
3 金沢城址公園 → 徒歩5分
4 金沢21世紀美術館 → 徒歩10分
5 鏑木商店(かぶらぎしょうてん)武家屋敷内の骨董屋さん → 徒歩
6 武家屋敷跡 → バス5分
7 近江町市場 →バス3分・ 徒歩10分
8 ひがし茶屋
9 久連波(くれは)ひがし茶屋のお茶屋さん
金沢駅からいきなり兼六園へ行くパターンですね。兼六園へ行けば金沢城址公園から21世紀美術館、そしてちょっと気合いを入れれば武家屋敷、近江町市場、ひがし茶屋まで歩けないことはないのです。とはいっても結構距離がありますのでそう簡単ではないようにも思います。
それで、なんといっても この観光ガイドブックのジレンマでもあります、モデルルートに特定のお店が入ってしまうのはやはりNGと本メディア的には指摘したいと思います(超上目線ですいませんm(__)m )
また、どこで夜のお食事をということが想定されていないように思われます。片町で食べるのか？はたまたひがし茶屋で食べるのか。その辺の提案が必要になるかと思います。
エントリー２．るるぶ 金沢能登加賀 JTBパブリッシング 2012年 マップ付き
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こちらも２泊３日の金沢満喫コース。意外と２泊３日あったら個人的には能登・加賀温泉の方へ行ってほしいと思うわけです。
2 近江町市場 → バス4分・徒歩5分
3 ひがし茶屋 → 徒歩3分
4 主計町 → バス13分
5 香林坊
? ２日目
6 金沢21世紀美術館 → 徒歩3分
7 兼六園 → バス6分＋徒歩5分
8 長町武家屋敷 → バス18分
9 金沢駅
こちらは金沢駅から近江町、そしてひがし茶屋に抜けるルートです。地元的にはこの近江町市場から尾山神社方面へ抜けるのか、ひがし茶屋方面(橋場町)で大きく観光ルートが変わるよねという論議がよくなされます。私は個人的には近江町から尾山神社側へ抜けるルート派です。
また、るるぶは2日に分けて金沢を見て歩こうという観光ルートですが、2日目に21世紀美術館、兼六園などちょっと時間のかかる観光地が一気に設定されているので、じっくり見て楽しみたい！という方にとって2日目は非常に忙しく、1日目は相当時間が余るのではないかと予想ができます。
エントリー３．まっぷる北陸金沢 昭文社 2013年 マップルリンク
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こちらは「まちのり」という自転車での移動のモデルルートが書かれていました。
1 近江町市場 → 自転車6分
2 ひがし茶屋 → 自転車5分
3 兼六園 → 自転車 → 自転車2分
4 金沢21世紀美術館 → 自転車2分
5 片町・竪町・新竪町2分
6 にし茶屋 → 自転車6分
7 長町武家屋敷
まっぷる北陸金沢 旺文社 2013年は残念ながら金沢のレンタサイクル「まちのり」に乗っての金沢観光のモデルルートしか書かれておりませんでした。観光地を紹介して金沢駅からどのように行くかということしか書かれておりません。「まちのり」については本メディアでも北陸新幹線開業に合わせて記事を書かせていただきましたが、かなりハードに体を使った観光になります笑 しかも春〜夏などにしかこのレンタサイクルは利用できません。真冬に自転車、雪の中、雨の中の自転車はさすがに厳しいのです。
そして何よりこのモデルルート 片町・新竪からにし茶屋に抜けて、その後武家屋敷となんとも蛇行ルートだなと。もう少し良いルートが有ると思われます。 また天候に大きく左右される。
本マガジンでも「まちのり」の特集は取材しましたが(2015年3月公開予定) 天候が全てとなります。
エントリー４．ココミル 金沢北陸 JTBパブリッシング 2014年 マップ付き
ココミル 金沢北陸 JTBパブリッシング 2014年のモデルコースですがこちらも２日に分けられています。
2 兼六園
3 金沢城址公園
4 金沢21世紀美術館
5 香林坊
? 2日目
6 ひがし茶屋
7 主計町
8 近江町市場
9 長町武家屋敷
10 金沢駅
「ことりっぷ co-Trip 金沢・北陸 旺文社」と同じで金沢駅からいきなり兼六園へ行くというコースです。
正直なところ相当考えられているという印象を受けます。
兼六園をふらふらしてお昼に、２１世紀美術館を昼から見て夜に。夜は片町でご飯という流れでしょう。２１世紀美術館を先にした方がいいのではないかとか色々と考えましたが兼六園の閉園時間のことを考えると兼六園が先のほうがいいのではないかという本マガジン的見方になりましたが、かなり優秀なモデルルートではないかと思います。
エントリー５．るるぶ 石川 能登金沢加賀温泉郷 JTBパブリッシング 2015年 マップ付き
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るるぶの石川版だから仕方がないのですが、金沢のみの詳細モデルルートが書かれていない。
2 兼六園・金沢21世紀美術館・ひがし茶屋街
3 12:00 近江町市場
4 金沢駅・金沢百番街
5 山中温泉(石川県南部)
? 2日目
山代・山中温泉
一日目のルートはかなりバタバタルートで兼六園から21世紀美術館、ひがし茶屋まで午前中にまわるというかなり無謀なまわり方だなぁと思います。これはちょっときつい。。 ただ、金沢限定ではなく石川県すべてを周るという点では非常に点数が高いのではないかと思います。今回はかなざわに限っていますのでしかたがないかなというところではないかと思います。
結果発表！！
さて、５つものガイドブックのモデルルートに絞って内容を見てきたわけですが、金沢という街をどのように周るかというかなり難しい難題にとりかかっているようでそれぞれに回答があり面白かったです。
結果として 90点 を取得した エントリー４．ココミル 金沢北陸 JTBパブリッシング 2014年 マップ付き が一番となりました。パチパチパチ
がベストのガイドブックではないかという本マガジンの考察です。正直すごいなと思ったのは、この「ことりっぷ」に付属していますバス・徒歩早見表。これはよく考えられている。
金沢という街はバスを使うか、自転車を使うか、徒歩か非常に悩むのですが、この早見表は完璧に迷いを払拭してくれているように思います。本マガジンでも近いうちに見習って早見表をつくろうと思います。参考になりました。
一位になったこの「ココミル 金沢北陸」モデルルートに関しても２泊３日の金沢の旅を綺麗にまとめてありました。
2 兼六園
3 金沢城址公園
4 金沢21世紀美術館
5 香林坊
? 2日目
6 ひがし茶屋
7 主計町
8 近江町市場
9 長町武家屋敷
10 金沢駅
尾山神社を入れればもう観光ルート素人編では最強のルートではないでしょうか。本マガジンはこのルートを一日で回ろうという素晴らしいことをやってますので笑 是非そちらの方もご覧になっていただければと思います。
金沢観光のモデルルートの傾向
金沢の多くのガイドブックにはだいたいパターンがあって
１．金沢駅
２．兼六園・21世紀美術館・金沢城址公園
３．ひがし茶屋街または近江町市場のどちらか
４．片町でディナー
パターン2
１．金沢駅
２．近江町市場
３．尾山神社・武家屋敷
４．兼六園・21世紀美術館・金沢城址公園
５．ひがし茶屋街
６．片町・ひがし茶屋でディナー
パターン3
１．金沢駅
２．近江町市場
３．ひがし茶屋街
４．兼六園・21世紀美術館・金沢城址公園
５．片町でディナー
が金沢の王道モデルコースの集約パターンではないかと思っております。本マガジンでも紹介している多くのモデルコースも大体はこのルートのどれかに該当すると思います。
右回りするか、左回りするか、中心まで行って分散するかという３パターンです。
本マガジンのモデルルート記事も多々準備していますので是非参考にどうぞ！
金沢周遊バス「ゆりりん」と行く金沢観光
金沢周遊バスで周る金沢観光マニュアル！地元人が作りました！金沢観光アイドル「ゆりりん」とバスで金沢を紹介します！というタイトルです。金沢に最適な交通機関はやはりバス！雨が降っても雪が降っても移動が簡単なんです！そんなバスの金沢観光を金沢観光アイドル「ゆりりん」とグルっと周るという企画です。地元人目線の記事なので観光前に是非ご一読ください！
初めての金沢観光のモデルコース
金沢市民がおすすめする後悔しない初めての金沢観光「初心者向け」というタイトルです。こちらは初めて金沢へ来る方の入門編としての記事ですが、書いた本人が言うのもなんですが、ひがし茶屋は含まれていません。このモデルコースにひがし茶屋を追加してもらえれば100点です。
金沢2泊3日のモデルコース
金沢・能登を2泊3日で知り尽くす食べ尽くす北陸の旅マニュアル！本当の石川県民がおすすめする金沢・能登の旅！というタイトルです。このモデルコースは金沢に2泊3日で訪れるときのモデルコースです。
レンタカーで思いっきり遊びに来たい時のコースをふんだんに詰め込んであります。モデルコースに観光地が多すぎと言われたりもしましたが、そういう場合は観光地を減らしてください。
さいごに
いかがだったでしょうか「金沢観光ガイド雑誌選手権！モデルルート編！金沢観光はどのように観光すればよいかを市販の観光ガイドブックから考えました！」
それぞれの雑誌がそれぞれの金沢の解釈の仕方があって非常に面白かったです。紹介する場所などもそれぞれ異なりますし、どのように観光するかというモデルルートもそれぞれ違う。
観光学というかこの郷土のコミュニケーションが金沢という場所や歴史がベースとなっていて、あたかもそれが言語のようにみんなが利用している。そう思うだけで、この金沢・北陸の歴史を深く追求し、この場所のことを知っていくということの面白さに再度気付かされます。そして、この金沢という場所は「場」を通じて時空を超えることができる。
１７世紀にこの金沢の地を生きた人も同じ道路を地を歩き、同じ水の元で生活してきた。今でも使われている金沢の町名が多くの古い文献にも現れる実際に我々は生活している。それは時空を超えた金沢という「場」のコミュニケーションではないかと思います。金沢のことを知ってより美しい金沢を体感してもらえれば本望です。