金沢カレーという言葉が様々なところで目にすることがありますが、金沢には沢山のカレーがあります。ターバンカレー、カレーのチャンピオン、ジャンカレー、アルバカレー、ゴーゴーカレー、ゴールドカレー、キッチンユキ。思いつくだけで7つのチェーンが思い浮かびます。全国に進出し始めているカレーチェーンも増えてきており、もはや金沢はカレーの聖地なのではないかと思うくらいです。
ゴーゴーカレー、アルバカレーの東京進出で一躍有名になった金沢カレーですが、「ターバンカレー」が物語の始まりだと言われています。
ターバンカレーは1971年(昭和46年)に武蔵が辻近くの高岡町で営業を開始しています。このターバンカレーの取締役にチャンピオンカレー創業者 田中吉和さんがいたというのも事実のようです。その後、独立しカレーのチャンピオンが誕生。2004年ごろにもともとサラリーマンだった宮森さんがターバンカレーで五ヶ月程度の修行の後、独立しゴーゴーカレーを立ちあげたところにゴーゴーカレーの始まりがあるそうだ。
その他、アルバカレーは1971年(昭和46)年石川県小松市で誕生したとされています。金沢というよりも小松のカレーという位置づけです。金沢カレーとのつながりは何?という点ですが、先に登場した元ターバンカレー、カレーのチャンピオン創業者の田中吉和さんとともにカレーを開発したとされている点です。
ターバンカレー、カレーのチャンピオン、ゴーゴーカレー、アルバカレーはなんとなくつながっているようです。
金沢市民感覚で金沢カレーをご紹介していきます。
金沢B級グルメ – 金沢カレー
ゴーゴーカレー(800円〜)
金沢カレーの中でも独断と偏見で一番美味しいと思っているのはこのゴーゴーカレーです。美味しさの秘密はカラメルだとか言われています。店舗数もほんとに多く金沢(石川県は何故か金沢より北にしか無い)を始め東京やアメリカなど多くの場所にあります。カレーの工場は一体どこにあるんだろうと思っていたのですが、おおくのルーは金沢ルネス店で作っているのでは?と言われています。
5日、15日、25日と5のつく日にはゴーゴーカレーのトッピング券が当たります。これを目当てに多くの人が群がります笑 是非ゴーゴーカレーへ行くときは5のつく日に!ゴーゴーカレーはうどんタイプも存在しており、またレトルトやお菓子など様々な形で今後も食べられるようになっていくのではないかと思います。
金沢駅からのアクセスですが、金沢市内では車がないとゴーゴーカレーを食べるのは非常に難しいのです。首都圏のほうが簡単に食べにいけるかと思います。車がないときは金沢で食べるのは諦めたほうが無難です。
カレーのチャンピオン(800円〜)
カレーのチャンピオンは「ゴーゴーカレーにゴボウ抜きされた」というのが金沢市民の感覚ではないかと思います。ゴーゴーカレーが出てくるまでは カレー = チャンカレ(カレーのチャンピオン) だったのですがゴーゴーカレーの登場でその構図が綺麗に変わりました。Wikiでは色々と説が書かれていますが、金沢カレーという名前はゴーゴーカレーが新宿に出店し、少しずつ東京進出を始めたのをきっかけに広まったように思います。その裏には何があるのか詳しくは知りません。
カレーのチャンピオンは金沢工業大学の近所にあり、学生の食堂?というくらい学生のためのカレーという位置づけだったように思います。それをマネてジャンカレー(カレーハウスジャン)というカレー屋が近所にあるのも興味深いところです。
金沢駅からのアクセスですが、バスで金沢駅から武蔵が辻まで行けば(徒歩20分)近江町(おうみちょう)市場にチャンピオンカレーがあります。そこが一番近いかと思います。
ジャンカレー(800円〜)
チャンカレ(カレーのチャンピオン)本店のほぼおとなりに位置するジャンカレ。これはチャンカレを意識したとしか思えないカレー屋さんです。「今日チャンカレにする?それともジャンカレ?」チャンかジャンか?味も結構似ているから困ります。
カレーハウスジャンと金沢カレーとの関係性については私は一切知りません。この記事に掲載しようかどうかも悩んだのですが。チャンカレとジャンカレ。単純に2つを並べておくべきだろという気持ちです。
金沢駅からのアクセスですが金沢工業大学へのバスなどに乗ればジャンカレへ行くことが出来ます。ただ、金沢駅からかなりの距離があります。難易度は高いかと思います。
http://www.cirkit.jp/portal/shop/info/30/
ターバンカレー(800円〜)
ゴーゴーカレーもカレーのチャンピオンもこのターバンカレーがすべての始まりだとされています。味はちょっとシチューっぽい感じのマイルドな感じのルーです。最近では店舗数も減ったのですが、金沢の中心を走る8号線沿い、レジャーランド横、美川インターにも以前存在していました。現在は金沢片町近く(石川県金沢市広坂1-1-48ウナシンビル1階)に1店舗だけ存在しています。
金沢カレーの発祥ということでわざわざ食べに行くのもありかと思います。
金沢駅からのアクセスですが、金沢駅からバスで片町、広坂で下車(約20分)すればよいでしょう。
ゴールドカレー(800円〜)
金沢市民感覚ではカレーのチャンピオンがゴーゴーカレーにゴボウ抜きされている時にチャンカレ大丈夫か?というムードがありました。その時にカレーのチャンピオン店舗の数店舗がカレーのチャンピオンからゴールドカレーにいつの間にか変わっていたという事がありました。もしかしたら、知らないところでイザコザなどがあったのかもしれませんが、多くは知りません。
他の店舗とは違い、スクランブルエッグっぽい風変わりなメニューも多々ありちょっと違った金沢カレーを楽しめるかもしれません。
金沢駅からのアクセスですが、金沢駅から武蔵が辻までバスで行き、エムザ(武蔵が辻のデパート)の地下にゴールドカレーがあります。昔は武蔵が辻の王将のところにゴールドカレーがありました。
インディアンカレー(800円〜)
インディアンカレーは金沢に2店舗ほどあります。金沢カレーという名前が全国に行き渡ってから復活!という形で金沢に店舗が出ました。現在の金沢カレーの原型はこのインディアンカレーにある。スプーン+フォークのあの独特のスプーン・フォークとカツにご飯にソースにキャベツという金沢カレースタイルを作ったのはこのインディアンカレーだ。と言われています。
1980年代なかばには北陸三県で50店舗近い数があったインディアンカレー。現在の金沢カレースタイルが確立するまでにこのインディアンカレーの影響は大きなものだと思います。ただ、金沢市民感覚的には(特に30代未満)このインディアンカレーの存在を知る人が少なく、金沢カレーの流れとはあまり関係のないカレーだと思っている人も多いだろうとおもいます。世代によっては今の金沢カレーの原型はインディアンカレーだという人もいるのはわかります。
金沢駅からのアクセスですがかなり高度です。レンタカーをおすすめします。
カレーの市民アルバカレー(800円〜)
石川県の小松が発祥ということで正当な金沢カレーとはちょっと違いますが、金沢カレーという感じのカレーです。金沢にも数店舗ありますがすべて郊外にあります。金沢駅から一番近いアルバカレーのは金沢鳴和店です。近いと行っても車で10分以上かかると思います。味はターバンカレーに近くマイルドな感じでシチューっぽい感じもします。
このアルバカレーは東京秋葉原にも店舗を構えているようなので、わざわざ金沢で食べなくともという近年です。
金沢駅からのアクセスですが、残念ながら観光客にはレンタカーがないと食べに行くのは難しい上級者向けのアルバカレーです。
キッチンユキ(800円〜)
どれだけ金沢カレーを好きでも観光客でこのキッチン・ユキを知ってる人は少ないでしょう。
キッチンユキはもともと金沢駅前にあったのですが、今は金沢市内に店舗はありません。白山市とおとなりの市に数店舗あります。キッチンユキのカレーはブラックカレーと言われていてちょっと黒めのルーが魅力です。金沢カレーがすき!という方でもキッチンユキを知らない方も多少はいるのではないかと思います。ターバンカレーから流れるカレー系統とはまた違ったカレーの系統を食べに行くには是非ともキッチンユキへ行きましょう。
金沢駅からのアクセスですが、レンタカーがないと食べに行くのは難しい上級者向けです。金沢の知り合いに連れて行ってもらいましょう。
金沢カレーマップ
金沢カレーマップです。金沢駅から一番近い金沢カレーはバスで武蔵が辻まで行き(徒歩20分程度)、カレーのチャンピオン、ゴールドカレーを食べるのがよいでしょう。エムザ地下、近江町市場地下にあります。カレーのかおりがするのですぐわかります。
片町まで行けば金沢カレーの本流「ターバンカレー」を食べるのが良いと思います。首都圏は簡単に食べにいけるんだけど、ゴーゴーカレーは車じゃないと金沢市内は食べられない。アルバカレー、キッチンユキは金沢駅から離れており上級者向け。レンタカーが必要です。
金沢カレーの歴史まとめ(Naver)
1961年 現チャンピオンカレー創業者 田中吉和が高岡町に洋食タナカを開店
1964年 インデアンカレー 金沢市片町金劇ビルに野村幸男が開店。今渡 忠にサポートを要請
1965年 およそこの時期に洋食タナカが「カレーライスのタナカ」となる
1966年 キッチンユキ 金沢駅地下街に宮島幸雄が創業。今度と高田が開店時にサポート
1970年 カレーの市民アルバ 小松市に今渡 忠が創業
1971年 7月 株式会社ターバン創業 代表取締役は元銀行員の岡田隆
1971年 8月 ターバン片町店 岡田・田中の共同経営で開業 / ターバン高岡町店に改名
1970年 初頭、インデアンカレーFC1号店として「てきさす」が松村町に開店
1973年 12月 田中吉和、田中博子が株式会社ターバン取締役を辞任
1974年 3月 田中吉和 金沢工業大学近くに「ターバン」を開店
1985年 某月インデアンカレーが直営、FC併せ48店舗に成長
1991年 7月 田中吉和 タナカのターバン 野々市工大前 / 有限会社ターバンカレー工場 創業
1993年 およそこの時期にインデアンカレー直営店消滅
1996年 5月「ターバン」を商標登録 / 権利者は株式会社ターバン取締役 田中博幸
※田中博幸は創業者の娘の配偶者。田中吉和との血縁関係はない
1996年 7月 工大前のターバンカレーがカレーのチャンピオンに名称変更
※この頃からチャンピオンカレーがターバンカレーを追い上げ、シェアを奪い始める
2003年 某月インデアンカレー解散 / FC向けカレールーの提供だけとなる
2003年 3月 ターバンカレーに3ヵ月勤務した 宮森宏和が有限会社ゴーゴーシステム設立
2004年 5月 ゴーゴーカレー 新宿本店1号店 開業
2005年 8月 株式会社ターバン 解散
2005年 12月 有限会社ゴーゴーシステムが株式会社ゴーゴーシステムに変更
2005年 5月 ゴーゴーカレー 金沢本店 開業
2005年 11月 ゴールドカレー本店オープン/チャンピオンカレーFC独立で今井章完が創業
2006年 5月 株式会社ターバン 新会社法適用の会社(監査役設置会社)としてを登記
2007年 金沢市の佃煮の専門店である佃食品「佃の金沢カレー」を商標登録
2007年 5月 ゴーゴーカレー NY本店 開業
2008年 6月 チャンピオンカレーパック(1Kg入り)がモンドセレクション銀賞を受賞
※この時期、チャンピオンカレーからゴーゴーカレーが金沢でシェアを奪う。
2011年 12月 インデアンカレー 直営店 復活
時系列がわかるとより深く知ることが出来ますね。
http://matome.naver.jp/odai/2139478297634835001 より参照
さいごに
金沢カレーの歴史的流れは冒頭部に書きましたが、なぜこの人口40万人程度の金沢にこれだけ多くの似たような風貌のカレーが、お店が多数あるのか。なぜ金沢カレーが金沢市民に愛されているのか。
米が美味しいから? 甘いもの好きの県民性(米)? カツが好きだから? 大学カレーの関係か(ゴーゴー=金大、チャンカレ=工大)?
かつて英国海軍の作るカレーが日本へ伝わり、金沢カレーに辿り着いた。
そして今、金沢でなぜカレーが愛されるのか。いつかその深い秘密に迫ってみたいと思っています。
おまけ ゴーゴーカレーNY
ゴーゴーカレーのNY店へ行って来たのでこの際是非とも紹介をさせてください。金沢市民としてはニューヨークのゴーゴーカレーと本場のゴーゴーカレーとの大きな違いはひとつだけ。ご飯です。NYのゴーゴーカレーはお米が多少パサパサ。これはしかたがないよねと納得できるお米ですが本場とは違います。
追記:金沢駅に最も近い金沢カレー
2014年(平成26年)7月17日 に金沢駅に「あんと」という駅直結の商業施設?が出来ました。こちらには金沢カレーである「ゴーゴーカレー」が入店いたしました。その名も「ゴーゴーカレー 金沢駅総本山」 ちなみに本店は金沢杜の里にあります。金沢駅から一番近い金沢カレーはこの「ゴーゴーカレー 金沢駅総本山」です。電車待ちや金沢駅辺りに観光で金沢カレー食べたい!という時はこちらに。