新幹線開業からもう4ヶ月開業後初めての夏を迎えるホクリクです。夏休みを使って北陸・金沢を満喫したいというのももちろん良いのですが、本マガジンとしては能登のキリコ祭りを全面的に押し出していきたいというところであります。
↑ この図を見てもらえるとすぐにお分かりいただけるのではないでしょうか・石川県の北部がだいたい能登です。口能登、中能登、奥能登と分かれているのですがだいたい北部と理解していただけると良いかと思います。
キリコという聞きなれない言葉ですが、これは北陸ではかなり一般的でして、例えて言うのであれば山車・奉燈のようなものですが、多少形が違います。写真で見るとすぐ分かるかと思います。
↑ こういう高さのある山車・奉燈のようなものがキリコです。
様々なサイトにキリコとは何かの説明がありますがこちらのサイトの説明が最もわかりやすかったです。
能登各地の夏から秋にかけての祭りは、神輿(みこし)のお供にキリコと呼ばれる巨大な御神灯が氏子たちによって威勢よく担ぎ出され、道中を練り歩きます。
キリコ(切籠)とは、切子灯籠(きりことうろう)を縮めた略称で、中能登周辺ではホートー(奉燈)とかオアカシ(御明かし)と呼ぶ地域もあります。 能登の祭りに華を添える祭礼大道具です。
キリコの形状は直方体の行灯(あんどん)状、四面に張られた白い和紙に、文字(浮き字)や紋、絵(武者絵など)が描かれ、明かりが灯されるとそれらが幻想的に浮かび上がります。
大勢で担ぐための長い担ぎ棒(カタネ棒)が付き、ボンボリや幕、しめなわなどの装飾が施してあります。 地域によっては精巧な彫刻、金箔や漆を使った豪華な物も見られ、担ぐ山車と表現されることもあります。材質は地元産の档の木(アテ=あすなろの事)が好んで使われているようです。大きさは、高さ12メートル超、重さ2トン、100人以上の担ぎ手を要する巨大なものから、幼児が担ぐ可愛いものまで大小さまざま。現在は、電線などの関係から高さ4?5メートルほどのキリコが多く見られます。
そうなのです。この説明にもありますが
ということを忘れないようにしないといけません。キリコ祭りという名前だけあって中心にキリコがあるわけではありません。神輿が中心なのです。
↑ 神輿の後ろのほうでキリコがズンドコズンドコ太鼓を叩いたりと神輿を盛り上げています。
このキリコが登場するキリコ祭りは能登では7月から9月くらいまでにかけて毎週末のように行われています。このお祭りの内容はその地域地域によって異なっています。神輿を壊すことで神様を喜ばせるというお祭や、豊漁・豊作を祈ったお祭り、山の神と海の神が出会う七夕のようなお祭など様々なお祭りがあります。そのお祭りには神輿、そして脇役のキリコが登場します。
今回紹介するキリコ祭りは7月〜9月だけでもなんと29あります! 能登のキリコ祭りは小さいもの合わせると100を超えるとも言われています。間違いなく毎週末どこかでキリコ祭りをやっていると言ってもよいでしょう。
NHK連続ドラマ「まれ」にも登場するキリコ
能登の輪島を舞台にしたNHKの連続ドラマ「まれ」でもこのキリコ祭りが登場します。もうすでに放送が終わってしまったのですが、キリコを担いで太鼓を叩いている希ちゃんが登場します。この「まれ」で登場するキリコ祭りは輪島で行われる輪島大祭(2015年8月22〜25日)に行われるものをドラマ用に再現したものとのこと。
NHKのサイトにも取材の記録が残っています。[ 輪島大祭ロケ取材記 ]
実際のキリコ祭りってこんな感じ! 2015年7月3日(金)・4日(土) あばれ祭 能登町宇出津
先に書いておきます 2015年のあばれ祭はすでに終了してしまいましたm(_ _)m ご了承ください。行ってみたい!そう思ったら来年のあばれ祭に是非!!今回はキリコ祭りの魅力を知ってもらうために「あばれ祭り」をご紹介。
実際キリコ祭りってどんな祭りなのでしょうか。ということで多くの能登のキリコ祭りの先陣を切って行われる「あばれ祭り」をご紹介します。
宇出津の「あばれ祭り」の一部をご紹介します!!
この「あばれ祭り」は名前の通り暴れる祭りなのですがケンカがあったりするわけではありません。一般的には神輿をいたぶることで神様が喜ぶというお祭りの設定ですが、能登町の公式な説明はこうなっています
宇出津あばれ祭は、石川県無形民俗文化財となっている勇壮な祭りで、この祭りを皮切りに能登のあちこちで夏祭りが始まります。350年前、当地に悪病が流行したため、京都の祇園社から牛頭天王を招請して盛大な祭礼を始めたところ、神霊と化した青蜂が悪疫病者を救いました。喜んだ地元の人は、キリコを担いで八坂神社へ詣でたのが始まりとされています。高さ7m、40数本の奉燈(キリコ)が大松明の火粉の中を乱舞し、2基の御輿を海や川、火の中に投げ込んで暴れる勇壮な祭りです。平成27年4月、「灯り舞う半島 能登 ?熱狂のキリコ祭り?」が日本遺産に認定され、全国からキリコ祭りが注目されています。
「あばれ祭り」に登場するのは下記の3点セットです。
神輿 = 主役
松明 = 祭りの演出
そしてこの「あばれ祭」で重要なのは
神輿の中の神様を叩いたり、
落としたり、
水攻めしたり、
火炙りにしたりすることで喜ぶ!
と言われています(私のウル覚えでは無いと思います) 公式には↑のことがひとことも書いてなくて笑ったのですが笑 そう言われていると思います。というわけで実際にキリコ祭りはどんな祭りを行われているのか見てみましょう。
あばれ祭1.神輿・キリコが町の中を練り歩く。
神輿を中心としてキリコがそれをもり立てるように太鼓を叩き、そのキリコの周辺で祭ばやしの笛を吹いて歩きます。
あばれ祭2.神輿を道路に落としていたぶる(落下)
神輿を叩きつけたりすることで神様が喜ぶということで神輿が大変なことになっています。。すべてのお祭りがこういう激しいお祭りというわけではありません。。m(_ _)m
あばれ祭3.神輿を水の中でいたぶる(水攻め)
このシーンでは全然水攻めしていませんが、神輿がかわいそうになるくらい水浸しにされます。。。再度繰り返しますがすべてのキリコ祭りがこういうお祭りではありませんm(_ _)m
あばれ祭4.松明の炎でいたぶる(松明)
もう神輿がかわいそうです。。お祭りではなければもう暴動だ。。という迫力です。是非一度体験してほしい瞬間です。
あばれ祭5.神社の境内の松明で燃やす(火あぶり)
この写真の続きはかわいそうなので省略しますが、炎の中に神輿が投げ入れられます。。意外と燃えない。。そうか!水にひたしているからそう簡単には燃えないのか?
あばれ祭6.神社へ到着
神輿が灰になっていなくてよかった。。神社に到着で「あばれ祭り」の一通りが終了です。
こんな祭りが能登では毎週行われているのです!!
能登出身の方がよく口を揃えて言います。
この現代でのこの一言が能登の人にとってどれほど人生の中の中心にあるかということを心に止めておくことが大切に思います。そんな能登の生活の中心、能登の魂でもあるこのキリコ祭りの一覧を載せておきましたので是非この夏に能登を訪れる際の参考にしていただければなと思います。まったく熱すぎる!熱すぎる!
私はもうすでに行きたいです!!!m(_ _)m
では、能登へはどのように行くの?
能登の祭りへ行きたいが能登へはどうやって行けばいいの? 北陸新幹線で金沢まで来たら
北陸など近場におすまいであれば全然自家用車で問題はないのだと思いますが、遠くからお越しの方はもうレンタカー一択です!!
路線バスや電車など様々な交通手段がありますが、全く小回りがききません。行きたいところへも行けませんでしょうし、見たいものが見れるとは思えません。思っている以上にバスなどの移動はややこしいと思います。
キリコ祭りの場合は駐車場もしっかりと準備してあることも多いのでレンタカーで是非とも足を運んでほしい!と思います。
本メディアでは金沢・能登の旅2泊3日という記事があります。この記事でレンタカーのことを長々と書かせて頂いておりますので是非参考にしていただければなと思います。レンタカーは2泊3日で10,000円ちょっとで借りられるのではないかと思います。レンタカーだけの取材も近いうちに行いたいと思います。レンタカーに関しては以前本マガジンで書いた記事ですが、こちらを参考にしていただけると良いかと思います ↓
金沢・能登を2泊3日で知り尽くす食べ尽くす石川県の北陸新幹線仕様の完全観光マニュアル!本当の石川県民がおすすめする金沢・能登の旅!
なんとなくの距離感ですが
金沢から能登半島の先端珠洲まで140kmほど = 2時間ちょっと
富山から輪島まで130kmほど = 2時間半ちょっと
富山から珠洲まで150kmほど = 3時間ちょっと
くらいです。金沢 → 輪島がちょうど100kmと考えるとわかりやすいです。
2015年7月〜9月の能登のキリコ祭り
それでは石川県の能登地方で行われるキリコ祭りの一覧を掲載しておきます。詳細などはリンク先で確認して下さい。開催の日付は確認しましたので間違いはないと思います。間違いがあればご指摘くださいm(_ _)m
2015年7月の能登のキリコ祭り
2015年7月11日(土) 七尾祇園祭 七尾市 [ 詳細 ]
2015年7月18日(土)・19日(日) 剱地八幡神社大祭(おさよまつり) 輪島市 [ 詳細 ]
2015年7月19日(日) 恋路火祭り 能登町 [ 詳細 ]
2015年7月20日(月)・21日(火) 飯田燈籠山祭り 珠洲市 [ 詳細 ]
2015年7月25日(土) 松波人形キリコ祭り 能登町 [ 詳細 ]
2015年7月25日(土) 塩津かがり火恋祭り 七尾市 [ 詳細 ]
2015年7月25日(土) 能登島向田の火祭 七尾市 [ 詳細 ]
2015年7月25日(土)・26(日) どいやさ祭 能登町 [ 詳細 ]
2015年7月30日(木)・31日(金) 水無月祭り 輪島市 [ 詳細 ]
2015年7月31日(金)・8月1日(土) 名舟大祭 輪島市 [ 詳細 ]
2015年8月の能登のキリコ祭り
2015年8月7日(金) 宝立七夕キリコ祭り 珠洲市 [ 詳細 ]
2015年8月14日(金) 西海祭り 志賀町 [ 詳細 ]
2015年8月14日(金) 新宮納涼祭 七尾市 [ 詳細 ]
2015年8月14日(金)・15日(土) 沖波大漁祭り 穴水町 [ 詳細 ]
2015年8月15日(土)・16日(日) 明泉寺キリコ祭り 穴水町(詳細少ない) [ 詳細 ]
2015年8月17日(月) 曽々木大祭 輪島市 [ 詳細 ]
2015年8月22日(土) にわか祭 能登町 [ 詳細 ]
2015年8月22日(土)〜25日(火) 輪島大祭 輪島市 [ 詳細 ]
2015年8月29日(土)・30日(日) 冨木八朔祭礼 志賀町 [ 詳細 ]
2015年8月29日(土)・30日(日) 中居キリコ祭り 穴水町(詳細少ない) [ 詳細 ]
2015年9月の能登のキリコ祭り
2015年9月12日(土) 寺家キリコ祭り 珠洲市 [ 詳細 ]
2015年9月12日(土) 大町・川島祭り 穴水町(詳細少ない) [ 詳細 ]
2015年9月14日(月)・15日(火) 正院キリコ祭り 珠洲市 [ 詳細 ]
2015年9月16日(水) 柳田大祭 能登町 [ 詳細 ]
2015年9月19日(土)・20日(日) 前波曵山祭り 穴水町(詳細少ない) [ 詳細 ]
2015年9月19日(土)・20日(日) 小木袖キリコ祭り 能登町 [ 詳細 ]
※ 参考 一般社団法人能登半島広域協会、各市町村のパンフレット、キリコ会館のパンフレットなど
能登のキリコ祭りカレンダー2015
ビューティーホクリクではイベントを出来る限りまとめてカレンダーにしようと思っています。上記のキリコ祭りもカレンダーに入力しておきましたので是非ご利用ください。
本マガジン的におすすめのキリコ祭り
本マガジンでもこれだけ多くのお祭りには回りきれていません。行ったことあるもの、行きたいもの、噂を聞いているなどを参考に幾つかピックアップしておきます。これだけ多いとどのお祭りへ行こうか迷ってしまいますよね。。
【終了】2015年7月3日(金)・4日(土) あばれ祭 能登町
こんな祭りがあって本当に能登は素晴らしい。心がこれだけ震えるお祭りは他にあるのか?そう思わせてくれるくらいのお祭りです。2015年はすでに終了してしまいました。来年のあばれ祭には是非とも。
2015年7月25日(土) 能登島向田の火祭 七尾市
30メートルほどの松明に明かりを灯し倒れた方向で豊漁・豊作を占うというお祭りなのですが、この大きな松明に火をともす際には観客の皆さんも参加することができます。本マガジンでも実際に何度も足を運んでいます。
2015年8月1日(土) 石崎奉燈祭 七尾市
温泉旅館ではとても有名な加賀屋のある和倉温泉近くで行われるお祭り。能登で最も勇壮だとか言われておりとても気になっております。東京ドームで行われた「ふるさと祭り東京2015」では石川県から選ばれたのがこの石崎奉燈祭です。能登のキリコ祭りを代表するお祭りといってもいいのではないかと思っています。是非見てみたいわけです。
2015年8月22日(土)〜25日(火) 輪島大祭 輪島市
NHK連続ドラマ「まれ」でも登場する輪島の輪島大祭。4日にもわたって行われる輪島最大のお祭り。先日、輪島へ取材へ行った時に足湯でたまたま出会った方が輪島大祭で太鼓を叩いている!という話を聞いて急に身近感じてしまった輪島大祭です。輪島市の公式の観光サイトにも書かれていましたが「輪島にこんなに人がいたのか!」そんなに人が集まるのか。かなり興味津々です!!今年は是非とも足を運んでみたいと思います。
さいごに
いかがだったでしょうか?「能登のキリコ祭りまとめ!2015年7月〜9月 夏は金沢よりも120%能登に決まってる!祭りのために人生をかける能登の魂を感じようぜー!!!」
石川県能登のキリコ祭りをざざっと30近くをご紹介いたしました。
今年の夏は金沢なんかじゃなく、新幹線+レンタカーで是非とも能登で能登の祭り魂を感じてほしいと思います。一度体感すると勇壮な祭りが心のなかに深く刻み込まれるからでしょうか?祭りを思い出すだけで、また足を運びたくなり、なんだか懐かしい気持ちにさせてくれる。能登のキリコ祭りは不思議な力を持っていると私は思います。今年の夏は是非とも一度足を運んでみてはどうでしょうか。意外とレンタカーで簡単に行けます!金沢に飽きた、もっと深い旅をしてみたい。夏の能登のキリコ祭りは絶対にお勧めです。
金沢観光にも大きな問題があります。それは観光地が一箇所に集まりすぎて一度訪れるだけですべてを見てしまった気持ちになるように思います。金沢は全部見たしいいや。二度目の観光は必要ない。そう思われる事が多いように思います。コンパクトシティゆえの観光の弱さかもしれません。しかし、北陸という観点では非常に多くの観光地が有ります。富山の自然はもちろんですし今回紹介した能登のお祭り、加賀の温泉、福井の恐竜や永平寺など非常に数多くの観光地が有ります。初めて金沢へ来た方へ対して北陸全体を見せて深く、多くの観光地があるのだということをいかにアピールできるかどうか、そして北陸新幹線で来た初めての金沢観光の印象・イメージで次が選ばれるかどうかがかかっているように私は思います。